インバウンド業界で注目の国、ベトナム。訪日数も伸びており、さらに日本に在留するベトナム人も多いため、インバウンド対策としてベトナムをターゲットに考えるのは必然です。
ベトナムをターゲットにするならば、まずはベトナムを知ることから!
今回は、ベトナム人が一年のうち、一番大切にしている行事「テト」について。
ベトナム人向けメディアを運営するLocoBeeでは、インバウンド業界で今最も注目されている国、ベトナムについてお伝えしていきます。
「テト」とは、ベトナムの旧正月。
ベトナムでは1月1日よりも旧正月が重要視されています。一年のうちで一番大切な行事、それが「テト」です。
「tết nguyên đán(テト グエン ダン)」が正式名称ですが、一般的には「tết(テト)」と言います。
テトは旧暦に基づいて決められるため、毎年日付が変わります。
テトの元日は毎年、1月下旬頃から2月中旬頃。
2024年から2026年までのテトの元日予定日は以下の通りです。
2024年2月10日
2025年1月29日
2026年2月17日
ベトナムの労働法では、テト元日前後の5日間がテト休暇となっています。休日がテト休暇と重なる場合は、振替休日が設けられます。
「Happy new year / あけましておめでとうございます」をベトナム語で言うと
「chúc mừng năm mới(チュック ムン ナム モイ)」です。
「chúc mừng(チュック ムン )」……祝福する、~おめでとう
「năm mới(ナム モイ)」……新年
テトはとても神聖な日。この日は家族や親戚一同が集まります。遠く離れて都市部で働く若者も、テトには地方の実家に帰省するのが通例となっており、テト前後のベトナムは帰省ラッシュでホテルや交通機関が大変混みあいます。
ベトナムは家族を大切にする国民性のため、留学や日本で働くベトナム人もテトには実家に帰省することが多いのです。
ベトナムでは、オンタオ(Ông Táo)という神様がキッチンにいると言われています。
多くのベトナム人にとって、テトの行事は旧暦の12月23日「かまどの神様の日」からスタートします。
家庭内の事情を良く知るかまどの神様は、一家の1年の善悪を報告するため鯉に乗って天に昇ると信じられています。この日、ベトナムの各家庭ではかまどの神様にお供えをします。かまどの神様を祀るのはベトナムの伝統的行事の一つであり、家族の幸せと平穏を祈願するものです。
ベトナムでは年末に古いものを送り、新しいものを迎えるという観念があり、テト前は家族みんなで家を大掃除します。
旧年の悪いことや不運はゴミや汚い物と一緒に捨てて新しい環境にすることで、新年の幸運を迎えられると言われています。
ベトナムにも日本のおせちのような料理があります。食べ物は、旧暦12月30日の夜までにすべて用意を終えなければなりません。
Bánh Chưng(バイン・チュン)はベトナム風ちまきです。もち米に緑豆と豚肉が詰め、葉っぱで包んで蒸したベトナムの伝統的な料理です。
テト期間中に食べる料理は地方によって異なります。
ベトナムでは、新年を迎える前に旧年に借りた物を全部返さないと、テト後も物やお金をたくさん借りなければならなくなる…という言い伝えがあります。そのため、借りた物は大晦日までに返す、という風習があります。お金の支払いなどもテト前に全て終わらせます。
ベトナムに対してビジネスを行うならば、このことは覚えておいた方が良いでしょう。
テトには、ピンクの桃の花、黄色い梅の花、金柑などを居間に飾ります。ピンクの桃の花と黄色い梅の花は初春だけに咲き、金柑はたくさんの実がなることから、どちらもおめでたいとされており、これらはテトを祝い、新年の幸せを願うための特別な木です。
テトは、ベトナムで1番大切な日です。家族親戚一同で過ごします。
日本のお年玉のようなものがベトナムにもあります。赤い袋にお金を入れて、お祝いの言葉とともに子供たちや両親、祖父母などにお年玉を渡します
ベトナムでも日本と同じように初詣に行きます。お寺で今年1年が幸せになるよう祈願します。
年に一度の親戚が集まる機会となります。国内外で働いてる親族が祖父母の家に集まり、みんなで食事をとり、ゲームをしたり。都会に出て働いている人などは、普段会えない家族とゆっくり過ごせる貴重な期間です。
お世話になった人たちの家を訪問して、新年のお祝いをします。
ベトナムでは、テト期間中にやってはいけないとされていることがあります。
テト1日目には掃除をしたりゴミを出してはいけません。この日に掃除をしたりゴミを出すのは、新年の神様を追い出し、幸運も一緒に捨ててしまうと考えられているからです。
火は幸運、水は金運を表しますので、自分の運を手放さないようにしましょう。タバコのライターやマッチを貸すのも控えましょう。
物を壊したり割ってしまうと、ケンカが絶えない年になってしまうと言われています。割れ物は慎重に扱いましょう。
争いごとをすると幸運が逃げていきます。悪い言葉を言うことも控えましょう。
ベトナムでは、古くから白と黒が「喪」の色とされているため、元日に着るのを避けたほうが良いという人もいます。お正月には赤や黄色、ピンクや青など明るい色の服を着ることが好まれます。
ベトナム人にとって、テトは一年で最大のイベントです。テトに向けての準備期間に入ると、仕事や勉強が手につかなくなる人も…。
テト期間中は公共機関や、ありとあらゆるお店がお休みとなります。もちろん市場や屋台もお休みです。コンビニや一部の観光客向けの店は開いていますが、ほとんどが休業しています。タクシーもお休みなので、もしこの期間にベトナムに行く予定があるのならば、気をつけなくてはなりません。
都市部で働く地方出身者のほとんどが故郷に帰るので、ホーチミンやハノイなどの都市部では極端に人が少なくなります。
もちろん日本との仕事、取引もお休みです。テト期間中のベトナムとの仕事は一旦お休みになります。
ベトナム人が大切にするテトという文化を知ることで、ベトナムに対するアプローチも見えてくるのではないでしょうか?
文化を知り、理解することは、今後のベトナムマーケティングへの一歩となるでしょう。
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